慢性前立腺炎と鍼灸(針灸)マッサージ治療

前立腺炎について

前立腺炎は、前立腺に痛みと腫れが生じる病気です。前立腺炎の原因は明らかではありません。細菌性の感染が尿路や血流から前立腺に広がることで、前立腺が炎症を起こす場合があります。

細菌の感染による前立腺炎はゆっくりと発症して再発を起こすこともあれば(慢性細菌性前立腺炎)、 急速に進行することもあります(急性細菌性前立腺炎)。 また、検査などで細菌が確認できないが、会陰部疼痛 、下腹部疼痛 、恥骨裏疼痛 、大腿部不快感・腰痛 などの症状がある慢性非細菌性前立腺炎もあります。

前立腺炎の分類と種類

急性細菌性前立腺炎
慢性細菌性前立腺炎
慢性非細菌性前立腺炎
慢性骨盤痛(こつばんつう)症候群(炎症性・ 非炎症性)
無症候性炎症性前立腺炎

(1999年にアメリカの国立衛生研究所(NIH)が提唱した分類

急性細菌性前立腺炎

急性前立腺炎の症状は、急に発症する高度な発熱、頻尿や排尿痛などの排尿症状を症状とします。検査は、尿検査で尿中に白血球が沢山見られます。また、直腸診をすると、よぶよした圧痛を伴う前立腺を触れます。
病院での治療は抗生物質を使用し 症状が激烈なのですが、一般的に1週間位の早期の回復を見込めます。

慢性細菌性前立腺炎

細菌感染による前立腺の炎症が緩徐に進行し、症状も慢性型としてあらわれ、様々な自覚症状がみられます。 炎症を生じている前立腺が膀胱と隣接しているため、膀胱刺激症状として、膀胱炎と同様の症状(終末時排尿痛、頻尿、残尿感)、前立腺炎の関連痛としての陰嚢(いんのう)内容、鼠径部(そけいぶ)(股間部)、下腹部、尿道、ペニスの痛み、あるいはそれらの不快感を生じます。陰嚢内容の痛みは、そのほとんどが「睾丸が痛い」と表現します。 一部には性欲低下の訴えも少なくなく、その他多彩な症状を呈します。

慢性非細菌性前立腺炎・前立腺痛

前立腺炎とは、前立腺の中で炎症が生じた状態です。これには、前立腺が細菌に感染して起きる「細菌性前立腺炎」と、細菌がな「非細菌前立腺炎」があります。 慢性前立腺炎で苦しまれている患者さんの90%は、細菌感染が認められない「非細菌性慢性前立腺炎」といわれています。
検査で細菌が証明されないにもかかわらず、会陰部疼痛 、下腹部疼痛 、恥骨裏疼痛 、大腿部不快感・腰痛 ・射精時疼痛などの症状があります。 この病気はまた前立腺痛 、前立腺症 、陰部神経症 、骨盤内静脈うっ滞症候群 、慢性骨盤疼痛症候群 などともいわれています。

慢性前立腺炎の症状

頻尿・残尿感 ・尿道不快感(痒み・しびれ・痛み)
会陰部疼痛 、陰嚢掻痒症 ・下腹部疼痛 ・恥骨裏疼痛
大腿部不快感(しびれ・痛み)、腰痛・背部痛
足裏不快感(しびれ・痛み)・射精後疼痛
睾丸の鈍痛や不快感・陰のうの痒み
勃起障害(ED)の原因になることもあります。

病院での検査

超音波による前立腺の腫大や精嚢腺の異常、骨盤腔内のうっ血の検査 尿検査: 尿路感染の有無を調べる。 前立腺マッサージ後の尿検査(VB3)による 前立腺液の中の白血球や細菌の有無を調べる。検査で細菌感染が否定された時に、非細菌性慢性前立腺炎と診断されまる。

慢性前立腺炎と鍼灸マッサージ治療

当院の慢性前立腺炎の治療は鍼と指圧マッサージにより各経絡、ツボを刺激し、腰部、臀部、腹部、会陰部などうっ血など循環不良を改善させ、代謝を促進することで、炎症を起こしている部分を改善させていきます。 また、慢性前立腺炎で苦しんでいる患者様は自律神経のバランスが崩れている方も多く見られますので、鍼灸治療により自律神経の働きを整え全身の免疫力を挙げることで症状の改善を目指していきます。 慢性前立腺炎の患者様の症状はかなり個人差があります、当院では一人一人の患者様の症状に体質にあわせた、最善治療を行っております。