四十肩・五十肩と鍼灸(針灸)マッサージ治療

四十肩、五十肩とは

四十肩、五十肩は、それまで何の以上もなかったか肩が、ある日突然、痛みがでてうごかなくなる病気です。医学的には「肩関節周囲炎」といいます。

肩関節は「肩甲骨」や「上腕骨」などの骨と筋肉、靭帯など構成されています。これらの筋肉を結びつけているのが腱板です。健康な腱板は弾力性がありますが、加齢や使いすぎなどの原因により肩関節の組織が硬くなり痛んでくると、腱板も傷つきやすくなってきます。

そこに「冷え」「肩の酷使」「普段行わない無理な動作」などにより、何度も腱板が傷つくと、そこに炎症が発生し急激な痛みが生じ、肩関節が動かしにくくなります。

四十肩、五十肩と肩こりの違い見分け方

肩周囲の痛みは、肩こりと間違えやすいのですが、「四十肩、五十肩」は肩こりとは全く違うものです。「四十肩、五十肩」の原因は肩関節の周りの炎症です。一方かたこりは、首や肩、背中などを覆っている。筋肉が疲労、緊張することで起きます。それが原因で肩関節の血流が悪くなり、痛みや張り、だるさなどの症状が現れます。

また「四十肩、五十肩」では腕が上がらなくなることが多くありますが、肩こりでは腕を上げることができます。 これが「四十肩、五十肩」と肩こりを見分ける多いなポイントです。

そのほか肩の痛む病気

腕が上がらなかったり、方が痛む病気は「四十肩、五十肩」のほかにも色々あります。腱板が切れてしまう「腱板断裂」、慢性的な関節炎が特徴の「間接リウマチ」、などのほか骨の腫瘍や、神経性の病気でも肩が痛むことがあります。。

四十肩、五十肩の原因

「四十肩、五十肩」は夏に発症することが多いといわれています。原因の一つが冷房です。 冷房で肩が冷えると、肩関節周囲の血管や筋肉が収縮し肩関節の滑らかな動きができなくなってきます。

そのように肩が冷え筋肉が収縮した状態で、普段行わない動作などすると肩関節に炎症が起こりやすくなります。 冷えとともに、発送する大きな要因になっているのが、肩の運動不足です。 近年では、生活が便利になり、腕を上げたり、肩を大きく動かしたりすることが少なくなりました。

普段肩をあまり使わないでいると、肩関節が硬くなり、肩の機能がどんどん低下してきます。その状態で、急に普段行わない動作や、無理な動作などを行うと炎症がオ起こりやすくなってきます。 また加齢によっても肩関節の機能は低下していきます。

四十肩、五十肩の症状

四十肩、五十肩は痛みの症状もつらいのですが、痛みが治った後、かたの周辺に「癒着」という後遺症が残る点も大きな問題になります。 癒着が起きると肩関節の周辺が動きにくくなりますので、早く日常生活に戻すためにはどの様に治療していくかが重要になってきます。

「四十肩、五十肩」症状別病期

急性期

発症後肩関節に炎症が起きており、肩を動かさなくても痛みがあります。夜じっとしていても痛みがでることもあります。

慢性期

肩関節の炎症は治まっていますが、肩を動かすと痛みがでます。また、後遺症の癒着(拘縮)が進行し始め、肩関節の動きが悪くなります。 期間は、個人差がありますが、2ヶ月~4ヶ月ぐらいといわれています。

回復期

痛みはほとんど消えていますが、肩関節の癒着(拘縮)がおきり、肩の動きが悪くなってくる時期です。人によっては肩がほとんど動かなくなります期間は3~6ヶ月くらいといわれています。 「四十肩、五十肩」は急性期から回復期までとても長い時間がかかります。 日常生活に不自由なく肩を動かせるまでに、早い人で半年から長いと1年以上かかるケースもあります。

「四十肩、五十肩」の癒着(拘縮)について

肩関節とその周囲には、肩関節を滑らかに動かすための「滑液」を含む「滑液包」があります。肩関節周囲に起きた炎症は滑液包にも及び、肩関節の周囲が腫れます。その炎症が治まる過程で、滑液包が骨や腱などにくっついてしまいます。これが癒着(拘縮)です。癒着(拘縮)が起こってくると、腱のすべりが悪くなり、肩を動かしにくくなります。

癒着(拘縮)の期間は、急性期、慢性期、回復期で、適切な治療を受けることで短くすることができます。したがって病期に従った適切な治療が大切になってきます。

「四十肩、五十肩」のと鍼灸(針灸)マッサージ治療

「四十肩、五十肩」の症状は痛みのでている箇所は人によって様々です。また症状も時期によって変化していく場合があります。 当院では、各種検査法で、炎症が起きている部位、痛みがでている部位を正確に特定して治療してしていきます。また「四十肩、五十肩」時期により症状が変化していきますので各病期に合わせた適切な治療を行っていきます。

鍼灸治療をうけることにより「四十肩、五十肩」のとってとても有効な治療法の一つです。 治療内容は鍼とお灸を合わせて行い、患者様の症状によって最適な治療を行後遺症(癒着、拘縮)が残らず一日でも早く日常生活が取り戻せることを目指し治療を行っていきます。

さらに、癒着、拘縮を回復させるための運動法や、自宅でのお灸も指導しながら治療に取り組んでいきます。 適切な治療を受けることで回復を早め後遺症(癒着、拘縮)が残らず一日でも早く日常生活が取り戻すことができます。